脱力

発表会後の面談で
たくさんのお母さんから
「みなさん小さいのに弾き方がきれいですね」
「2部の子は磯貝弾きが板についてますね」
と言われました。
それを聞いた時、
初めは「何?磯貝弾きって⁉︎それはいいの?悪いの?」と思いましたが、
よくよく聞いてみると、腕や手首に余計な力が入っていない脱力のできた柔らかい弾き方、という事らしいです*(^o^)/*
それを目指して日々レッスンしていましたからとてもうれしく思いました(*^o^*)

私自身、力を入れてカチカチな弾き方をずっとしていて、脱力の感覚がわかったのが高校生の時でしたし、
その当時、学校と食事の時以外1日中ピアノの練習をしていましたから
脱力の仕方を教えてもらったというより、練習漬けの生活の中で体が勝手に習得したというような感じでしたので、
いざ私が先生になって子供たちに脱力の感覚を教える時に、どうやって教えたらいいんだろうと
ピアノの先生の友達に
「力を抜いて弾く感覚をどう身につけた?」
「どうやって教えてもらった?」
と聞いて回ったのを覚えています。
みんな「よくわかんない」っていうような答えばかりでした(⌒-⌒; )
もともと私ほど力を入れてピアノを弾いていなかったのかもしれません。

でもそんな中で生徒さんに脱力の感覚をわかってもらうために、いろんな方法を試してみましたが、1番効果的だなぁと思ったのは
「うしろからだっこ」です。
同じ椅子にうしろから座って、右手と左手を持って、力を抜くタイミングで、腕を持ち上げて、「手首ブラブラ〜オバケ〜うらめしや〜」と言うと、たいていの子は力が抜けます(^з^)-☆

最初のうちはぎこちなくて、手振りをまねしているだけで実際は完全には力が抜けてない事も多いのですが、2部の生徒さんは毎回毎回「おばけ〜おばけ〜」と言われて、うしろからだっこされていますから数年練習するうちにしっかり脱力を習得できたという事なのかもしれませんね(^з^)-☆

ただ、この「うしろからだっこ」
嫌がる子もいます(^_^;)
男の子はしょうがないかなぁ!
特に低学年より大きい子はね^_^;
でも口で「はい!力抜いてー!!」って言われるより、
私がお手本を見せるだけより、
体感する方がわかりやすいと思うんです( ´ ▽ ` )ノ
だから嫌がらないでほしいなぁ(⌒-⌒; )
私より体が大きくなった生徒さんや、大人の生徒さんにはこんな事できないし、
嫌いな人にはこんな風にベッタリしないんだから(^^;;

それと、私と同じ勘違いをしている人がいるといけないので一応言っておきますが…

私も子供の頃、「力抜いて!」とよく言われたのですが、弾いている間じゅうずっと力を入れてはいけないと思っていたんです。
「力抜いてたら音出ないじゃない!どういう事⁉︎」と思っていました(^_^;)

そうではないんですね。弾いている時は誰だって力を入れています。
でも、弾き終わって、その音の響きを聴いている間、休符の時、フレーズの最後etc…脱力できる所で力を抜いて、腕を休めて(?)あげたらいいんですよ(^_^;)

脱力ができると
①音がよく響くようになります(^з^)-☆
ふくよかな音っていうのかな?
②トリルも入りやすくなります*(^o^)/*(というより脱力ができていないとトリルが入りません)
③省エネで疲れない
④見た目が美しい⁉︎(と私は思います)

テクニックや表現力は大きくなってからでもその気になれば身につける事ができると思います。
でも脱力は小さいうちの方が習得しやすい、
というよりもむしろ小さい時に身につけた弾き方を修正する事は
最初から正しい弾き方を身につけるよりずっと骨の折れる作業だと思うので、
大きくなってから身につけるのはかなり難しいんじゃないかと思います。
だからまず最初に正しい弾き方を!何よりも⁈脱力‼︎を生徒さんには身につけてほしいなぁと私は思っています(^_^;)

明日からも「うしろからだっこ」でみんなに脱力身につけてもらいますー(*^o^*)

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